【年末調整の書き方】~56歳の私が毎年チェックしている記入ポイントと、今年の変更点

お金

こんにちは。ブログ「家庭の経営」を運営しているあくあ(3級FP技能士)です。

11月が近づくと、会社から配られる 年末調整の書類。毎年のことなのに、「どこに何を書くんだっけ?」と手が止まってしまう方も多いのではないでしょうか。

正直に言うと、私もサラリーマン生活が長いわりに、毎年少しずつ忘れています(笑)。

この記事では、年末調整の基本と、今年(令和8年分)の大きな変更点、そしてわが家が毎年チェックしているポイントを、できるだけわかりやすくまとめました。

⚠️ 本記事について(免責事項) 本記事は、著者個人の経験と、公開時点(2026年10月)の情報をもとにまとめたものです。税制や書類の様式は変更されることがあります。具体的な手続きは、勤務先の担当部署や国税庁の最新情報をご確認のうえ、必要に応じて税理士などの専門家にご相談ください。


年末調整とは?

年末調整とは、会社があなたに代わって、1年間の所得税を精算してくれる手続き です。

毎月の給料からは、おおよその所得税が天引き(源泉徴収)されています。ただ、これはあくまで「仮の金額」。生命保険に入っている、扶養している家族がいる、といった事情はまだ反映されていません。

そこで年末に、

  • 1年間の給料の合計
  • 使える控除(保険料や扶養など)

をもとに 正しい税額を計算し直し、払いすぎていれば戻ってくる、足りなければ追加で納める、という仕組みです。

確定申告との違い は、手続きをするのが「会社」か「自分」か、という点です。会社員の多くは、年末調整だけで1年分の税金の手続きが完了します。


今年(令和8年分)はここが変わる

今年の年末調整は、ここ数年でいちばん大きな改正の年 と言っていいと思います。

所得税がかかり始める年収が「178万円」に

基礎控除と給与所得控除(給料から自動的に差し引かれる経費のようなもの)が見直され、所得税がかかり始める年収(課税最低限)が178万円 に引き上げられました。

基礎控除の金額は、合計所得金額によって次のように変わります。

合計所得金額基礎控除額
489万円以下104万円
489万円超〜655万円以下67万円
655万円超〜2,350万円以下62万円

所得によって控除額が違うので、「自分はどこに当てはまるか」を一度確認しておくと安心です。

扶養に入れられる家族の範囲が広がった

もうひとつ大事なのが、扶養親族の所得要件の引き上げ です。

  • 所得要件:58万円以下 → 62万円以下
  • 給与収入だけの場合:136万円以下 なら対象

つまり、去年は扶養に入れられなかった家族が、今年は対象になるかもしれない ということです。

アルバイトをしているお子さんや、収入のある親御さんと暮らしているご家庭は、今年の収入見込みを一度確認してみてください。

配偶者控除・配偶者特別控除の線も上がった

パートなどで働く配偶者さんがいる場合は、「配偶者控除」と「配偶者特別控除」 という別のルールになります。こちらも今年は、対象になる年収の線が引き上げられました。

配偶者の収入が給与だけの場合、目安は次のとおりです(控除額は、本人の合計所得が900万円以下の場合)。

配偶者の給与年収使える控除控除額
136万円以下配偶者控除38万円
136万円超〜169万円以下配偶者特別控除38万円(満額)
169万円超〜207万円以下配偶者特別控除段階的に減る
207万円超対象外0円

ポイントをまとめると、

  • 配偶者控除の線は、昨年の 123万円 → 136万円 に
  • 満額の38万円を受けられるのは、年収169万円まで
  • 控除がゼロになるのは、年収207万円を超えたとき
  • 控除の最大額は 38万円 のまま(70歳以上の配偶者なら48万円)
  • 本人の合計所得が900万円を超えると控除額が減り、1,000万円を超えると使えない

ここは勘違いしやすいので注意

  • 社会保険の扶養(いわゆる「130万円の壁」)は、税金とは別のルール です。今回の引き上げで、社会保険の扶養の基準が変わるわけではありません。
  • 住民税は計算のルールが別 なので、所得税がかからない年収でも、住民税がかかる場合があります。
  • 今回の引き上げの一部は 令和8年・9年分だけの特例 で、その後は線が少し下がる見込みです。

「年収をいくらまでに抑えるか」を考えるときは、税金と社会保険の両方 を確認しておくと安心です。


わが家で毎年書いている控除

ここからは、わが家の場合のお話です。

わが家が年末調整で使っているのは、生命保険料控除だけ です。とてもシンプルです。

以前の記事でもお話ししましたが、わが家は保険を見直して 県民共済 を中心にしています。この県民共済の掛金が、生命保険料控除の対象になります。

毎年やっていること

  1. 秋ごろに届く 「掛金払込証明書」 をすぐに保管する
  2. 年末調整の書類が来たら、保険料控除申告書 に証明書の金額を書き写す
  3. 証明書を 書類と一緒に提出 する

やることはこれだけです。

書くときのポイント

証明書には、「一般」「介護医療」などの 区分 や、「新制度」「旧制度」の区別が書かれています。

証明書に書かれている区分のとおりに記入する のがいちばん確実です。自分で判断しようとすると迷うので、わが家では「証明書をそのまま写す」と決めています。

どれくらい税金が減るの?

参考までに、新制度の一般生命保険料控除で、年間の掛金が24,000円(月2,000円) の場合を計算してみます。

  • 所得税の控除額:24,000円 × 1/2 + 10,000円 = 22,000円
  • 住民税の控除額:24,000円 × 1/2 + 6,000円 = 18,000円

所得税率が10%、住民税率が10%の場合、

  • 所得税:22,000円 × 10% = 約2,200円
  • 住民税:18,000円 × 10% = 約1,800円

合わせて 年間で約4,000円 の節税になります。

「たった4,000円?」と思うかもしれませんが、毎年、書類を1枚書くだけで戻ってくるお金です。10年続ければ4万円。出し忘れるのは本当にもったいない と思っています。

※控除額は、契約の時期(新制度・旧制度)や掛金、所得税率によって変わります。上記はあくまで一例です。


書き間違えやすいポイント

長年書いてきて、「ここは気をつけたい」と感じるポイントをまとめておきます。

1. 証明書の添付忘れ

保険料控除は、証明書がないと受け付けてもらえない のが基本です。届いたらすぐ、決まった場所に保管しておきましょう。

2. 家族の収入見込み

扶養に入れる家族がいる場合、その年の収入の「見込み額」 を書きます。今年は要件が変わっているので、去年の感覚で判断しないように注意が必要です。

3. 新制度と旧制度の取り違え

生命保険料控除は、2012年1月1日以降の契約が「新制度」、それより前が「旧制度」 です。計算方法が違うので、証明書の記載をよく確認しましょう。

4. 提出期限

会社によって締め切りはさまざまです。期限を過ぎると年末調整が受けられず、自分で確定申告が必要 になることもあります。


年末調整ではできないこと

最後に、意外と知られていないのが 「年末調整では手続きできない控除がある」 ということです。

  • 医療費控除(1年間の医療費が一定額を超えた場合)
  • ふるさと納税(ワンストップ特例を使わない場合、または寄付先が6自治体以上の場合)
  • 住宅ローン控除の1年目

これらは、自分で確定申告をする 必要があります。

特にふるさと納税は、年末調整と同じ時期に駆け込みで申し込む方も多いと思います。ふるさと納税については、次回の記事で詳しくお話ししますね。


まとめ:年に一度の「家計の決算」

最後に、この記事の要点を振り返ります。

  • 年末調整は、会社が1年分の所得税を精算してくれる手続き
  • 今年(令和8年分)は 課税最低限が178万円に引き上げ
  • 扶養親族の所得要件が62万円以下(給与収入136万円以下)に緩和
  • 配偶者控除は年収136万円以下、配偶者特別控除の満額は169万円まで に(社会保険の扶養は別ルール)
  • わが家は 県民共済の生命保険料控除だけ。証明書をそのまま写すだけでOK
  • 医療費控除やふるさと納税は、確定申告が必要 な場合がある

会社でいえば、年末調整は 年に一度の「決算」 のようなもの。書類を1枚ずつ丁寧に書くことが、家計を守る小さな一歩になります。

この記事が、あなたの年末調整の参考になれば嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


⚠️ 改めて:本記事の免責について 本記事は著者個人の経験と、公開時点の情報をもとにまとめたものであり、特定の保険・共済商品を推奨するものではありません。税額の計算例はあくまで一例で、実際の金額は契約内容や所得によって異なります。最新の制度は国税庁や勤務先でご確認のうえ、必要に応じて税理士などの専門家にご相談ください。


著者:あくあ 3級FP技能士/普通のサラリーマン/家計簿歴28年

ブログ「家庭の経営」では、わが家の暮らしや家計管理の試行錯誤を、ゆるく綴っています。

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